2007年9月のぶらぶらフォト日記


9月29日(土)

昨日は曇り雨の予報が出ていたが、晴れ。 こんな日もある。 ラッキ〜

今日の写真は奈良100年会館。 この形は、やはり磯崎さん。 写真は建物の裏側だが、ここのプロポーションが一番よかった。









9月27日(木)

昨日はポートアイランド、今日は西宮、しかし仕事が終わらない・・・

オープンページの写真をチェンジ。甲山森林公園を歩くエストモさん。

今日の写真も甲山森林公園、座るイノシシ。 小さくても、突然出くわすとビビるわ〜










9月25日(火)

今日は昼からポートアイランド。 朝夕、だいぶ涼しくなってきた。

今日の写真は奈良市、四条大路付近。











9月24日(月)

今日はポートアイランド、いつもながら予定通りには行かず、明日からの計画のずれ込みを考えながら帰る。 どうなることやら・・・

写真は西宮のニテコ池、むこうの山が甲山。 











9月23日(日)

今日は大阪で住宅の撮影予定だったが、天気がイマイチ良くないのでキャンセル。

撮って撮れないことは無いのだろうが、長い間天気待ちの物件なので、どうせならいい天気の日に撮りたいという気持ち。 なのだが、あまり天気にこだわると面白い写真は撮れないという気持ちもあり、複雑。

一昨日は大阪で打合せの後、写真家のKさんとミーティング。「作家活動へ」というKさん、「自分の写真に自信を持つて撮っていく」という、貴重な言葉も聞けた。 そう簡単な道じゃないと思うけど、やってみたらKさんには案外簡単だったりするかもしれない。 

写真の需要というか、オリジナルプリントの価値が付かない日本じゃなく、海外への進出は当然の事で、日本と欧米とのオリジナルプリントの価格は0一つ違う(欧米の方が当然高い)らしいし、売れる枚数も格段に多いうという。 まあ、うけない写真は別としてだが・・・
う〜ん、欧米か〜

写真家というかカメラマンというか、写真で食ってる人たちの究極の目標は「オリジナルプリントが売れて生活ができる」ことじゃないかと僕は思っている。 しかし、欧米で売れるには、プリントの高いクオリティーが要求され、それ以外にもかなりハードルは高いみたいだ。 

だったら、僕のぶらぶらデジカメ300万画素じゃどうにもならないってことなのか・・・


いや、プリントのクオリティーだったら、気合入れて焼いたら、いいプリントを上げる自信はそこそこある。 ペーパーとか、引伸ばし機とか、レンズとか、撮るカメラにお金をかければなんとかなる話なのだ。 

本当に求められるのは、何をどう見て、どう撮っているのか、という写真家の姿勢というか、生きざまというか、写真の中身のクオリティーなのだろう。

中身のクオリティー、重いな〜 ぶらぶら写真やTATE・MONOにそれがあるか、ないか・・・
撮り続けていく価値はきっとあると、自信を持ってそう思います。 けど、中身のクオリティーは、自分では、なんともよくわからんな〜

たとえば、ぶらぶら日記やTATE・MONOの写真を、A3ぐらいにプリントして「1枚100万」というのはどうだろう? 欧米では売れるかもしれないし、売れないかもしれない。
「ちょっと高いですね〜 もう少し安くなりませんか?」なんて言われるかもしれない。 

でも、日本では「たいら、頭おかしんか」って、言われるよな〜  まあ、僕のことはいいとして、Kさんのご活躍を心より期待したい。

今日の2枚の写真はいずれも金沢、上が竪町あたり、下は千日町あたり。











9月20日(木)

今月のアサヒカメラを眺める。 この秋のデジカメ戦線はすごいみたいで、ニコンもキャノンも最新、最高機種のデジカメが発売されるみたいだ。

ほ〜、へ〜と思いはするが、興味がわかない、というか、カメラメーカーの販売競争には、関わりたくない。というか、値段的にも関われんでしょ・・・   

グラビアでは齋藤亮一さんがデジカメでインドを、鬼海弘雄さんがポジでハバナを撮っていた。齋藤さんのデジは、はじめて見たが、う〜ん

鬼海さん、齋藤さんのモノクロファンの僕としては、「デジかよ・・・」「カラーかよ・・・」となったのだが、大道さんの写真集「ブエノスアイレス」の中のカラー写真に「カラーかよ・・・」となったのよりは、だいぶましだった。

でも僕が、ハバナやインドやブエノスアイレスへぶらぶら撮影に行くとしたら、やっぱコンパクトデジカメのカラーなんだろな〜 エラソウに人のことはイエン。

今日の写真は京都、四条大橋。 









9月19日(水)

今日も残暑が厳しい。35度まではいってないと思うが、クーラー無しでは思考回路が働かない。それでなくても動きが悪いのに・・・

う〜ん、物事が思うように進まない。 まあ、いつもの事なのだが・・・こんな事の繰り返しで一生が終わるんだろうな、人生5勝5敗だったらいいとしようか、暑いし。

今日の写真は西宮能登町、日産のショールーム。









9月18日(火)

オープンページの写真を姫路城にチェンジ、前を歩くのはエストモさん、暑い日だった。

今日の写真は、神戸空港の飲食店の並ぶ通路の奥に飾ってあった大きな写真パネル。
昭和30年前後の写真だろうか?

ぐぐっと僕を引き寄せる強いパワー、決して写真の出来や大きさだけじゃない、写真のそのものの本質が僕を引き付けるのだろう。

先日の金沢駅の白山そばの中に飾ってあった写真と同じ感じだ。 その写真も、この写真も撮影したのは相当の腕の持ち主だろうという事はすぐにわかるが、腕前だけでこういう写真になるのだろうか?

時間というスパイスはもちろんだが、それだけじゃなくて・・・何かあるはずだ。

「自己を消し去ってしまい、ただその写真に写しこまれたものだけを浮び上がらす・・・」
アッジェの写真解説の中に書いてあった一文を思い出す。

う〜ん、僕が求める完全なるオリジナルとは対極にあるものなんじゃないか? 









9月15日(土)

今週は久々の日記。 
12日は姫路、待ち時間に姫路城あたりをぶらぶら。 完璧に観光地化されていた世界遺産姫路城、その整備も完璧で、「どこからでもいらっしゃ〜い」と言わんばかりだ。 外人の観光客がすごく多かった。

上の写真は姫路城横に平成4年にできた好古園の池の錦鯉とアメンボウ。アメンボウを捕まえて、においを嗅いだら水飴の臭いがするって、みなさん知ってますよね・・・



13日は奈良へ打合せ。打合せが終わって薬師寺あたりをぶらぶら。大池の方から薬師寺の東西三重の塔を撮る。このアングルは僕の好きな写真家、入江泰吉のパクリ。

少し歩いただけだけど、奈良は、なんかいいな〜 









9月11日(火)

オープンページの写真を村野さんの金沢、北國銀行武蔵ヶ辻支店にチェンジ。

隣りでは規模の大きい工事が行われていたが、この仮囲いの規模から見て解体は無いと思う・・・けど、保存するような名建築物にこの安っぽい垂れ幕はやめて欲しいな〜 
ちなみに竣工は1932年だそうです。

今日の写真は石川県白山市のJR美川駅。









9月10日(月)

涼しく、曇天だと思い神戸ポートアイランド。 しかし、神戸に着いてみたら陽射し強くがっかり。西日に耐えて長い橋を渡り神戸空港まで。 

撮影以外のトラブル発生、歩く足取りも重くなる・・・当たりほぼ無し、今日はあきらめた。

写真は、数少ない今日の気に入ったやつ。 ポートアイランドより神戸港。 









9月9日(日)

今日、金沢の水田で、稲刈り中の男性がワニを捕まえたというニュースがあった。先日僕が歩いた河北潟から2、3キロぐらいのところだ。

ブラブラ撮影では草むらの中なんかもしょっちゅう歩く。 怖いのは野良犬とマムシ、この二つにに遭遇したらどうしようもないと思って歩いているが、ワニはノーマークだった。

しかし、この気候じゃワニも逃亡や繁殖するな〜 暑いわ、ホント。

今日の写真は金沢河北潟、ニュースの後だったら、ちょっとビビッて避けてた場所だ。 
でも夏場はいいが、金沢の寒い冬場にワニは生きていけるのだろうか?冬眠する?









9月7日(金)

なんか、暑いな〜

今日の写真は大阪御堂筋の店舗、今日は短く・・・









9月6日(木) 

金沢駅で、美川行きの電車に乗る前に、「白山そば」という立ち食い蕎麦屋に入る。

入ったとたん、大きなパネルに、印刷された半切大の昭和初期であろうと思われる金沢の街の風景写真数枚が目に飛び込んできた。白黒で画像は荒く、つぶれたり、とんだりしている、そのチープな印刷プリントに僕の目は釘付けになった。

少し高いとこから見下ろす形で撮った1枚の写真には建物、未舗装の街路、歩く人、自転車に乗った人などが豆粒のように写っている。もちろん表情などは一切わからない。しかしその豆粒大の人から時代の匂いや、街の雰囲気がひしひしと伝わってきて、金沢ってこんな感じだったんだと知る事ができる。

どこにでもあるような普通の写真なのだが、普通の人には撮れない一流の普通写真だ。

これだよな〜 写真の本質やね〜 時間というスパイスが効いてるな〜 どんな人が撮ったんだろな〜 きっといい人なんだろうな〜 なんてことを思いながら白山そばを流し込み、美川へ。

上の写真は金沢、千日町の路地。



美川駅から手取川へ。 河口に出て日本海の釣り人を見て、手取川を南にのぼって行く。 上の写真は手取川河口付近。高架は北陸自動車道。



さすがは加賀平野、行っても行っても田んぼ。 空には大阪ではあまり見かけないトンビが、ゆるりと飛んでいた。 半日、田んぼの畦道を歩く。 疲れた〜

上の写真は川北町辺り。



次の日も午前中金沢の街をぶらぶら。

金沢21世紀美術館の朝顔は、ツルが上まで伸びきって、モソッとして小さ花をたくさん咲かせていた。上の写真がそれ。

この写真を撮っていた時に、わざと僕に聞こえるような大きい声で「ひどい朝顔やね〜」と叫んだおばちゃんがいた。 う〜んどういうことなんだろう? まあ上の白いボックスの部分に朝顔のツルを絡ませたら妹島さん怒るだろうけど、下の部分は陽射しよけでいんじゃないかな〜



昼からは北陸鉄道で内灘まで。河北潟を右手に見ながら内灘を時計の逆周りで1周、最後は金沢港。 西日をまともに顔面に受けながら気温32度の中、ペットボトル5本が空、もうふらふら・・・

上の写真は河北潟の金沢港防潮水門。



上の写真は大根布海水浴場。 「だいこんぬの」とは読まず「おおねぶ」と読むそうです。



内灘の千鳥台辺り。 草むらからあんぱんマン、不意をつかれ、思わず笑った。



上の写真は内灘、粟崎町辺り。看板の意味は読み取れるが、金沢べん?



ふらふらになりながら歩いたかいあって、金沢港は綺麗な夕焼け、おまけに飛鳥Uまで入港中でラッキ〜 写真は金沢港大橋付近から。 じつに姿勢のいい釣り人で、「カジキマグロ釣ってんのか〜」と、つっこみたくなった。

この後、近くから飛鳥を撮ろうと思い、最後の力を振り絞り港を半周、やっとの思いでたどり着いたら警備員がいて飛鳥には近寄れず・・・ふ〜

帰るとエストモさんに「1日ですごく日に焼けたね〜」と言われた。
鏡を見て、「おじさんチビ黒サンボじゃ〜ん」と関東弁で語呂よく落ち込む。



最後の日は北陸道の福井北で下車、永平寺へ。

ここでも宗教の神聖な部分と、リアルな現実とがチラチラ見え隠れしていて、道元さんがこの世に舞い戻って来たら、お寺のみんな喝入れられるんだろうな〜

上の写真は永平寺の天地観世音菩薩。



永平寺でエストモさんの帽子にとまった赤とんぼは、なぜか逃げずにず〜っと付いて来た。

「アスターの霊がトンボになって付いてきたんかな」

「えっ」

「アスターに逢いたいなあ〜」

「・・・(ウル)」

永平寺ダムを見て、九頭竜川を見て帰路へ。 西宮に着いて車のドアを開けたとたんに、ムシ〜となり、やっぱこっちは暑いねと、2人で再確認。

帰ると、4匹いる猫のうち2匹の姿がなく、「チュンちゃ〜ん」「クーちゃ〜ん」とエストモさんが呼びながら近所を2人で探す。 さすがに僕は「チュンチャ〜ン」とは呼べれず、黙ってエストモさんに付いて回る・・・「クーちゃ〜ん」なんて、なんか恥ずかしくて呼べない。

夜遅くに2匹が帰ってきて無事を確認、しかしクーが怒ってまた家出した・・・やれやれ











9月5日(水)

8月の末から金沢へ行ってきた。 

行きは舞鶴道を通り、西舞鶴で降り、由良川を北上し日本海へ。 天気はデジにもってこいの曇天、エストモさんに運転を代わってもらい、いいポイントで車を止めてもらいながらの撮影。上の写真は由良川、八雲橋付近。 



上の写真は由良川河口付近。 空は重〜いグレーの空、夏なのに「ひゅ〜るり〜」と越冬つばめの鼻歌が出る。日本海は波高く、誰もいない・・・



西舞鶴港の漁村を通り東舞鶴港へ。 上の写真は東吉原、水無月神社の前。 オープンページの写真は、ここの狛犬。



舞鶴市役所のすぐ隣りにある赤レンガ倉庫群。

しかし、舞鶴ってなんも面白くないとこやな〜 舞鶴という音の響きで、なんか期待してしまうけど、なんもないな〜 と、ぶつぶつ、ぶらぶらしていると、倉庫の点検というか、何か打ち合わせをしていた市役所の人が僕を見つけて話し掛けてきた。

「観光の方ですか?どうですかね〜 ここの倉庫の使い道で、何かいい案はないですか?」 実際、レンガの倉庫は10棟ぐらいあり何棟かは資料館、ギャラリー、倉庫として使われているが、何棟かは未使用の倉庫があるのだ。

市役所の人は、年に何回かコンサートなんかのイベントを行い、観光客を呼ぼうとするのだが、客が来るのはその時だけで、後がゼンゼン続かないと言う。

まあ、観光客を呼ぶために何かを新たに作ると言うのは、まずダメだろうというのはちょっと考えれば解るのだが・・・古いレンガ倉庫をリホームして構造とかも補強して1棟10億円ぐらいかかるという。タカッ!

「何か作るのはあきらめて、育てたらどうですか? う〜ん、日本中の貧乏な芸術家の卵をここで生活させて、アート村なんかにしたら、どうです。もちろん家賃は無料か格安ですよ、市民税も売れるまでとらないとか」

「生活をさせるね〜、う〜ん」

「若いアーチストや写真家は貧乏な人が多いから、声を掛けたらすぐに集まるんじゃないですか、その中から1人でも有名になってくれたら、日本、いや世界中から人が押し寄せてきますよ。しょーもない資料館やギャラリー作るよりはよっぽどいいと思うけどな〜」

「しょーもない・・・う〜ん」

「パリのモンマルトルみたいになったら、それだけでも人が来ると思うんですけどね」

「モンマルトルね〜」

「面白いでしょうね〜、ここを芸術家達がうろうろして、あ〜でもない、こ〜でもないなんて議論しあい、制作して。面白いよな〜そんなんできたら僕なんか何べんでも見に来たいと思うな〜 たまにはクレージーな奴が喧嘩もするんだろうな〜 薬もやるかもな〜」

「し、しかし、やるからには失敗はしたくないですからね」

「は〜あっ・・・(役人が〜)」 

「芸術家だったら日展に出品してる人を1人は知ってるんですけどね〜」

「にってん・・・?」

「日展、ダメですかね?」

「ダメじゃないですけど・・・それと成功するとか、失敗するとかがわかる時には、あなた方はもう退職されていると思いますから、あんまり成功とか失敗とか考えなくてもいいと思いますよ、長い仕事ですから。まず始める事が大事ですからね」

「まあ、それはそうですけどね。 ところで写真は芸術なんですかね?」

「・・・違います」

以上の会話は、ほぼノンフィクション。舞鶴アート村、できたらいいのにな〜



国道27号線を敦賀まで走り夜の北陸道で金沢に。北陸道は景色が見える昼間に走る方が断然楽しい。夜はダメやね。

次の日は、朝のうち金沢の街をぶらぶらして昼からJR金沢駅から電車で白山市美川へ。上の写真は金沢片町辺りの路地。 金沢の裏路地は狭いが、駐車場というか、空き地がとても多く、狭っ苦しい感じが全然ない。防災のためなんだろうな。

今日はここまで。美川以降は次回にします。