平桂弥のカメラマンぶらぶら日記
1/29兵庫の川サミット

先週の土曜日に川西市の文化会館で行われた第7回兵庫川サミットに行ってきました。
このサミットは、川と人の有機的なつながりについて考え直す場として、また県内の各流域にふさわしい魅力ある川づくりを目指して行われているイベントで、平成5年に福崎町で第1回目が行われ今年は川西市で猪名川をテーマに第7回目が開かれたのです。
このサミットでは、作家のC・Wニコルさんと西日本科学技術研究所の福留脩文さんの講演が聞けることが出来ました。僕の記憶に残ったニコルさんの一言「川に捨てられたゴミをいちいち拾っていたんじゃきりがない、僕ならゴミを捨てた奴を見つけたらブン殴る」
これはニコルさんの軽いジョークだったのだろうか?いやいや、これが本音でしょう。
ボランティヤで川の清掃活動なんかしてる人なんかが聞いたら、よくぞ言ってくれた!
さすが赤鬼ニコル!と手をたたいて喜ぶに違いないと思いました。
福留さんは死にそうな川を生き返らせる土木屋さんです。いい仕事してます。中でも、
豊田市の公園の下を流れていた暗渠を掘り起こし、グランドだけにになっていたその公園を緑の森に変えてしまったプロジェクトには感心しました。まあ、その街の役所の人や住人の積極的な活動が有ったからこそ出来たのですが、あらためて森とか川とか、そういう自然は人を穏やかにするし豊かにする。コンクリートや形だけの植採だけではいい人間は育たないのだ。良い勉強をさせてもらいました。
僕にこのサミットの事を教えてくれたのは、川西市の建築家、嶋崎さんです。
嶋崎さんは、なづな工房という設計事務所を主宰する傍ら積極的に川や自然を守るボランティア活動を行っており、今回のサミットでは実行委員会の中心的役割を果たしておられ一昨年暮れからこの日のために準備を進めてきたそうです。頭が下がります。
嶋崎さんおつかれさま。「こんにゃく橋の詩」とてもよかったですよ。


1/23立木義浩「神戸・ひと」写真展

日曜日に神戸大丸でやっている立木義浩の「神戸・ひと」写真展に行ってきた。
震災から6年、ほぼ復興なった神戸の人々のポートレートである。
さすがに実家が写真館だった人だけあって丁寧なキチンとした仕事をしている。
どれも画面の中央に人を配し露出もどんぴしゃ、そしてほとんどの人が微笑んでいる。
優等生の写真だなと思いながら写真展を見させてもらった。写真の数も相当多いし、写真の大きさもかなり大きく、大きいものは5メートル角ぐらいあり見る人を圧倒する。
が、しかし写真を全て見終わって僕の心には何も残らないのである。何故か?
僕の勝手な意見だが、立木さんはこの撮影を仕事と考えてそれを完成させたかったんじゃないだろうか?それをキャリヤの一つに、コレクションの一つにしたかったんじゃないだろうか?あの写真に写っている人々の笑顔は立木さんの仕事、技術によって創り出されたものじゃないだろうか?だから僕なんかは撮された人々の笑顔より、立木さんの仕事ぶりの方が気になってしょうがなかったのだ。
いい写真とは何か、改めて感じさせられた様な気がした。
帰りに書店に寄ってアラーキーの写真集を立ち見した。心をうたれるものがある。特に「愛しのチロ」なんかは絶品だと思った。やはり彼は天才だとつくづく思うのである。
立木さんとの完全なる違いは仕事と私事の違いとやはり、〈愛〉だ。
一緒に行ってたエストモは「アラーキーは浮世絵師で立木さんは写真館的正当写真だ。私がポートレートを撮ってもらうんだったら立木さんに撮ってもらいたいな、きっと美人に撮ってくれそうだから。だけど見てみたいのはアラーキーの写真だな。」と言った。これもまた鋭い。
人の事なら何でもいえるが、自分はどーなのよ!ぜんぜんダメ。努力がたりません!
色々と考えさせられた日曜日でした。又来週。



1/16  1月のポストカード


今月のカードは芦屋のルナホールです。築後30年ますます貫禄が出てきてます。
この建物は前から好きな建物で、サイレントライトのシリーズでも何枚か撮っています。何故好きなのか?自分なりに分析してみると
1.余分な装飾が一切ない。
2.建物の重さ、塊が伝わってくる。
3.自然に侵される余裕がある。
4.そして、とても頑丈そうである。
以上の様なことから僕は、この建物がいいと思うのです。しかし悲しいかな中を覗いた事がないので、中のことがわからないのです。宝塚の教会の時もそうだったんですが、中も撮らないといけない・・・一声掛けて了解をもらうのが、どーもおっくうで・・・・反省。
しかし内部のことについてはあまり感想は言えないだろうな。やはり内部の事はその建物を使っている人の使い勝手になってくる訳だし、その人が使いよければそれでいいじゃないの?と言う感じですね。だけど外部は違う!周りに与える影響は非常に大きいのです。建築家の皆さん、魅力ある建物を期待してます!

話は変わりますが、今年の成人式は各地で荒れたみたいです。皆さん色々な意見をお持ちだと思いますが、どうお思いですか?新聞やテレビで色々と議論されてますが・・・
これも僕なりに分析してみると
1.だいたい成人式は1月15日じゃなかったのか!勝手に替えるな!
2.人の話は、ちゃんと聞け!勝手に騒ぐな!
3.式に出たくもない奴を勝手によぶな!
4.式で人の話が聞けない奴は勝手にくるな!
以上の様なことから、今の世の中勝手な人が多すぎて、どーもうまくいってないんじゃないかなーと思う今日この頃です。


1月8日 初仕事は、温水プール
今年の仕事は一月四日の生野区の温水プールの撮影からスタートです。
外は北風ピープーとても寒いのですが、さすがに温水プールの建物の中は暖かくレンズが曇るのを心配するほどでしたが、驚いたことにプールの水は温水ではないのです!これは当然のことなのだろうか?知らなかったのは僕だけなのか?僕はまた温水と言うぐらいなのだからとーぜん温泉みたいに温水かと思ってました・・・・・・。
そのプールがある場所はコリアタウンの通りに面していて、近所にはキムチ屋さんや焼き肉屋さんがたくさんあり、昼飯はとーぜん韓国料理を食べようと言うことになり、近くの韓国料理店に直行。昼時と言うこともあったのでしょうが、その店は客でいっぱい、15分程待ってやっと席に着くことが出来ました。注文したのは冷麺定食、本場の冷麺はどんなかなーと思っていたらやはり、うまい!麺が違う!腰があるというかありすぎというか、もう糸こんにゃくみたいな麺で食べ応えがありました。しかし一つ言わせてもらえば麺の上にのっていたリンゴの輪切りはこりゃ何じゃ?と言う感じでした。エストモは石焼きビビンバ定食を食べながら「顔から上が熱い、顔から上が熱い」としきりに言ってましたが顔から上ってどこやねん?
まー、そういうことで今年も頑張りましょう。

 1月 1日

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
大晦日に建築雑誌のカーサウエスト第10号が届きました。(伊藤さん、どうもありがとうございます)この雑誌の最後のページにスタジオ・レムのフォトエッセイが載っていますので皆さん買って読んで下さいね。立ち読みはいけませんよ。

さあ21世紀になりました、この21世紀はどんな世紀になるんでしょう。
僕なりに衣食住の予想をしてみました。
まず衣ですが、これからの衣服はただ着るだけではなく、それを着ることによって身体にいい影響を及ぼす衣服になると思います。すなわち、着るだけでビタミンCが取れるようなシャツとか、はくだけでカルシュウムが増えるパンツとか。
食はどんどんグルメになってくる人間に対応するために遺伝子工学で創り出された未知の食物が出回るでしょう。たとえばトロの味をしたイカとか、うにの味やいくらの味をしたキューリとか、これでは寿司屋は儲かりませんが、そんな風に色々な食物が出てくると思います。
住はどうなるでしょう?これはやはり100年ぐらいではあまり大きな変化は無いと思います外観は。しかし内部の設備は格段に進歩し、個人住宅でもエレベーター、エスカレーターはあたりまえ、ちょっと裕福な家になると、家事ロボットや介護ロボットが動き回っている様になるんじゃないでしょうか。
さて問題は写真ですが、これは完全にデジタルに移行して100年後にはカメラマンという職業はなくなっているんじゃないかなー。100年後、僕はもう居ないけどチョット心配です。
ま、あまり先のことまで心配してないで、今年をどう乗り切っていくか心配しなければいけないのですが・・・・・・。
ではまた来週。

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