2023年 ぶらぶらフォト日記 |
12月31日(日) 今年も今日で終わり 色々ありました ありがとうございました 今年の最後は 長田弘さんの詩で終わりたいと思います 穏やかな日 やわらかな日差しが 道に ひろがっている 疎らな木の影が 静けさのなかに落ちている 時間が 遠くから 澄んでくる 空が おおきな視線のように感じられる 何もかも はっきりと すぐ近くに見えてくるような ありありとした感覚に つよくとらえられて 立ちどまる それから 気づく 何かに 語りかけられている 目の前の風景を 深くしている 声 耳を被ってしか 聞こえない ことば 目を覆ってしか 見えないもの いたるところにいて どこにもいない 誰か いままで 気づかれなかった そこにずっと 存在していたもの それは 外側から聴こえてくるようで ほんとうは 内側から聴こえてくる いま、ここに在ることが 痛切に しきりに 思われる 穏やかな日 長田弘 一日の終わりの詩集 より 皆様 よいお年をお迎えください。 |
12月8日(金) 建築写真をやりだしてから 建物と風景ということをずっと思っている 建物風景という個展もやった 「建物は外観ですよ」 先日建築家の人と飲んでるとき そんな言葉が口から出た 内部はその建物を使う人と 建築家にしかわからない それに比べて外観は 風景となり万人に 大きな影響を与えるじゃないですか なんてことも言った 確かにそう思っている 建築家は死んでも風景は残る というか 残せる |
11月17日(金) 平尾誠二のドラマを見る 見ててつらかった 泣けてきた 癌との戦いもだが 日本ではラグビー界の スーパースターなんて言われた彼が 世界に出てラグビーをやった時の 挫折というか絶望というか そんな彼の気持ちが伝わってきたからだ 彼はラグビーワールドカップには 選手で3大会 監督で1大会に出場した 成績は1勝11敗 日本ラグビーが世界に出ていく 黎明期を支えてきた彼が体験した絶望は どれほどだったのか せめて2019年の日本大会まで ベスト8に届いた日まで なんでかな 同い年の僕は 年々涙腺がゆるくなり また一つ歳をとる |
11月12日(日) やはり阪神タイガース 38年ぶりの日本一 ちょっとジ~ンとなった 前の日本一の時の記憶は今もある 岡山の現場だったな 父も生きてたな 阪神の帽子をかぶった 父の姿を思い出す 選手とか監督とかじゃなくて なんだろう 大げさに言うと 習慣かな 阪神タイガースは |
10月17日(火) 週末ラグビーワールドカップフランス大会 準々決勝4試合を見る どの試合もすごい試合だった アルゼンチンのハイパントのキャッチのすごさ 南アフリカの両ウイング ニュージーランドのうまさ そしてなんといっても ランキング1位のアイルランド 今回8回目のベスト4挑戦 それでもかなわなかった これがワールドカップか これが人生か ゲーム終了前の攻防は ちょっと言葉が出なかった なんか日本が目標優勝なんて言ってたけど ちょっと恥ずかしい 次からは日本とアイルランドを応援しよ 選手の皆さん感動をありがとう |
10月12日 いっきに涼しくというか 肌寒くなってラグビー日本代表終戦 よく頑張ってくれました 次回のワールドカップ目指して頑張ってほしい |
9月7日(木) あれからもう4年かあ どう? やれる? ヨシ! やれる! やろうや! 正々堂々勝負して 勝っても負けても 胸張って 頭上げて さあ 頑張れニッポン! |
8月31日(木) ミーが今日の未明に死んだ 苦しまずに穏やかに死んだ 今まで看取った猫の中で 一番穏やかな死に方だった 生まれた時から野良猫で かなり苦労をしてたみたい うちに来たのは何年前かな 玄関横に箱を置いてやると 嬉しそうに入っていた 夕方には時々エストモさんに魚を焼いてもらい 焼けるまでガスコンロをジーッと見ていて おいしそうに食べてた 今朝は虹が出ていて ミーは虹を渡って行ったんよって ミーを小さい時から見ていてくれた Aさんから聞いてちょっと泣けてきた ミーの横にエストモさんが サルスベリの花を添えてくれた |
8月17日(木) 初盆で帰る 家の裏の いつもの位置から1枚撮る 台風が近づいていて 那岐の峰は見えなかった 去年はここの畑で 母が育てたゴーヤを 「もっと持ってかえりんちぇえ」と たくさんみやげにもらって ゴーヤ茶にして飲んだ 香ばしくてとてもおいしかった 今年はこの畑で弟夫婦が 色んな野菜を作っていて 玉ねぎとジャガイモをみやげにもらった 帰って撮った写真を見てみると 畑の上に一匹のトンボが飛んでいた 撮った時には気が付かなかったが 母がトンボになってみんなを見に 帰って来たんやな 台風は鳥取や岡山北部に大雨を降らせて 行ってしまった |
7月25日(火) 今年の夏も暑い 空調服を手に入れた ブンブンうるさいけど 現場の暑さには必要だ 優勝者インタビューで その若者が言った 「出来る事しか出来ないので・・・」 この言葉はなんか ととのって ありがたかった |
7月7日(金) 梅田に行く 延々と続く建設工事 同じようなビルが 次々に出来上がってきている その少し向こうにある 原広司さんの 梅田スカイビル 完成したのは1993年 今もみずみずしく輝くその姿を 通るたびに撮りたくなる 「時代がやっと追いついた」 という言葉が浮かんで 見上げて1枚撮る |
7月3日(月) 先日 大山の麓で 植田正治さんの写真と 高松伸さんの建築を見た その時大山は雲の中で見えなかった 夕方 近くのキャンプ場から 少しオレンジ色に染まった 大山が見えた 少しして 紫色に輝く 空と海が 米子の街の向こうに見えた時 僕は少し 感動した |
6月20日(火) 手作り写真集 BURABURA7 作ったのは12年前 以前はあまり考えず 1年に1冊作ってまとめよう そんな感じだった この12年分 なんとか なるんか |
5月29日(月) 光のことを思っていた 僕の竣工写真の場合 竣工写真はハレの写真だから 晴れで撮るもの とある人に言われ なるほど とその言葉がとても腑に落ちて 出来る限り晴れで撮っている でも先日ある写真家が 「その時の光で撮りますよ 一期一会の光なんだから」 と答えていた 一期一会の光 素晴らしいな |
5月25日(木) 久々に 建築文化1999年9月号を見る 独学の僕の先生は 雑誌の中の 写真家Philippe Ruault (フィリップ・リュオー) コントラストのきいた大らかな写真 普通の建築写真よりひと回り狭い画角 なのに伸びやかで シンドラーの家が素直に写っている 見返すたびに まだまだやなあと思う でもこんな建築写真が撮りたいと 20年以上思いが変わらんということは まあ ええことなんじゃろう かな |
4月25日(火) スティーブン・ショアの写真が リアルだという人がいるけど 僕はそうは思わない リアルというなら 関西で撮ってる 藤原勉という写真家の 写真を一度見てみればいい しかたなしに撮ってるその光の澄んだ切なさは 間違いなくリアルだ いいとこ選んで撮ってるショアの写真は 僕には絵画に見える まあショアも好きやけどね |
3月30日(木) どんなときも、 人は風景の中に生きています。 風景のない人生というのはありません。 風景を生きること、 自分がその中に在る風景を生きることが、 すなわち人生というものなのだといっていいかもしれません。 にもかかわらず、 日々を共にする目の前の風景ほど、 人がもっとも見ない、 見ていない風景もまたありません。 たがいの人間関係がすべてであるような毎日を前にすると、 風景はそうした毎日の背景のようでしかなくなりがちですが、 違います。 後になって振りかえってみると、 心に鮮明にのこっているのは、 ずっと背景にすぎなかったはずの日々の風景であることに気づきます。 詩人 長田弘さんの なつかしい時間 より 今日の写真の風景は 僕の中に鮮明にのこっている 母の畑を雪がかくした |
3月13日(月) 母の納骨の日は ぽかぽかといい天気で 歩いて墓から帰っていると 小さいころから見ていた 那岐の峰が見えて なんか ええなあと思った またはじめよう |
2月2日(木) 1月23日から黒坂に帰っていた 24日の夕方から大雪ですごく積もった 朝早くから弟は雪かきをしていた 僕は母の線香が消えないように見ていた 雪は静かに降り続いた |
1月10日(火) 明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 元日は甲山の頂上へ登り 三角点に手を合わせる 今年も穏やかに 撮れればいいな |