2007年7月のぶらぶらフォト日記


7月29日(日)

今朝、出かける前はまずまずの青空だだったので大阪に出発。 現場に着いて準備に取り掛かったら雲が増え、陽射しも弱くなり・・・結局、延期、ガクッ。 でも、こんな時は最近、こんな風に考えている。 

僕はプロである、プロのカメラマンである。 プロ野球の先発ピッチャーもプロである。 プロ野球のピッチャーは、毎回勝てない。プロのカメラマンも毎回勝てないのだ。

あの松坂でも何度も負ける。プロのカメラマンも何度も負けるのが当たり前なのだ。この場合、負けると言うより、いい写真が撮れないと言ったほうがいいだろう。

自分でいい写真が撮れたと思うのが勝ち、良くないな〜今回の写真はダメやね〜となるのが負け、今日みたいに引き返すのは勝敗着かずといった感じで考えよう。

すると、1年で先発ピッチャーは30試合ぐらいに投げるとする、20勝投手はスパースター、15勝もすればエース級、10勝でも二桁勝ったと、もてはやされるのだ。

だからカメラマンも落ち込まず頑張ればいいのだ。5割の成功でエース級なのだ。 レッドソックスの松坂のすごいところは、投球はもちろんだが、立ち直りの速さと言うか、少々負けても次ぎ勝つというプロ根性がすごいのだ。見習わなければならないのはここだ。

こう考えると、気分がすごくよくなる。打たれ強く、タフなプロを目指そうではないか! 
まあ、年俸が少々違うのはしょうがないけど・・・

今日の写真は金沢、浅野川。 後ろの森が卯辰山公園辺り。









7月28日(土)

今日も大阪、予定通りに進まない仕事は、よけい暑さが見にしみる。 でも一つ済んだからよしとしよう。

今日の写真はペケのあくび。









7月27日(金)

今日はピーカン、暑いのなんの! 大阪でマンションの撮影、部屋に入ったとたんにム〜と暑い。 しかし今日は賃貸のワンルームマンション、クーラーが各部屋についていたのだ、ラッキ〜! 今日みたいな暑い日に、分譲マンション撮ってる人は地獄やろうな〜

暑中見舞いの写真をセレクト。 今回はこれで決まりでしょ、という写真のテストプリントが上がってきたのだが、イマイチイメージが違う。 綺麗過ぎると言うか、絵になりすぎと言うか、どっかでよく見るよね〜という感じで、後に残らないというか、面白くない。ガンガン〜とこない。写真たてに入れていても1週間ぐらいであきそう。

まだ時間があるので、セレクトをやり直そう。前回の黄色い倉庫がケッコーよかったので、それ以上のものができるよう頑張ろう。 

今日の写真は阪神電車、西九条駅手前の高架、右側が駅舎だ。









7月26日(木)

今日は大阪で竣工写真、期待はしていなかったが、やはり空がイマイチ。 陽射しは時々あるのだが、諦めて内部だけ撮って引き上げる。 梅雨は明けたんか?

今日の写真は金沢、犀川大橋。









7月25日(水)

今日は、近くのカメラのキタムラでコンパクトデジカメを購入。ギガのチップが付いて、カメラホルダーまで付いて2万円弱、安くなったな〜

明日からまた竣工写真でバタバタとしそうだが、天気どうなん?予報では、晴れるでしょうが雨も降るでしょ、なんて訳のわからんこと言ってるけど・・・まあ、またエストモさんにレーダーで見てもらおう。

今日の写真は阪急電車、門戸厄神駅付近の三叉路。










7月24日(火)

昨日、今日と天気はいいが、いつもに比べると涼しい。今年の夏は猛暑の予想だったのだが、今朝のテレビでは冷夏だと言っていた。涼しいのはありがたいが、やはり夏はね〜って、人間はどこまでもわがままだ。

今日の写真は敦賀湾。北陸自動車道の杉津パーキングがらの眺め、サイコーです。


でも、こんな看板もある。









7月23日(月)

オープンページの写真を金沢21世紀美術館にチェンジ。一昨日、昨日と金沢で撮ってきた写真の整理、数撮ると整理も大変。

今週には梅雨が明けそうで、竣工写真、ぶらぶら写真と、ばてない程度に頑張りましょう。

今日の写真は金沢、尾山町の路地。









7月21日(土)

18日から20日までエストモさんの故郷、金沢に行ってきた。 車で片道約4時間、遠いような、それ程でもないような微妙な距離だが、運転はストレス無しに行くことができた。

 着いたその日は金沢観光、エストモさんに案内されて金沢城跡や兼六園周りを見て回った。さすがは加賀100万石、整備の行き届いた兼六園や街並みの緑の美しいさにキレイネ〜となる。それと街行く女性もほぼ皆美しく、さすがエストモさんの故郷!とこちらも納得。

ちょうどその日は曇り空だったのだが、そのおかげで庭の緑はしっとりと美しく、苔や芝の綺麗なこと、綺麗なこと。 建築写真なんかの庭の写真は曇天がいいとよく言われるが、今回あらためて確認、しかし加賀百万石の兼六園だもんな〜 一般住宅の庭との比較はチョッと辛い。

上の写真はその兼六園。


 金沢城付近で変わった猫に遭遇、なんかヒマラヤンの毛をマルチーズみたいにカットした変な奴だ。飼い猫のようで人を恐れずスタスタと歩いていたが、道の真ん中に出そうになったのでエスともさんが捕獲、通行人に「この猫どこのか知りませんか」と聞いて回る。

自転車に乗って近づいてきた公務員風の若い男2人組みに「どこの猫か知りませんか」と聞くが、彼らはそれには答えず、携帯のカメラを取り出し、写真を撮り出した。

「これは、何ですか?何ですか?何と言うものですか?」と片言の日本語、どうやら中国かどこかの留学生のようだが、「取り込んでるんやから、そんなことどうでもいいやろ、しかしどう見ても猫でしょ猫っ!」と突っ込みたかったが、中国語はわからないので黙ってやり過ごす。

少しして、通りかかったランドセルを背負った小学生の女の子に見せると「トム〜 どうしたのこんな所まで出てきて。すいません、これは近くのタバコ屋の猫なんです」と飼い主がわかり一安心、上の写真の猫がそのトム、欧米だ。


次の日は一人で金沢の街中をぶらぶら撮影。 上の写真は金沢21世紀美術館、妹島和世+西沢立衛 /SANAAの設計で2006年日本建築学会賞を受賞した建物。ほんと、フォトジェニックな建物で、どこから撮っても、いい絵になるし、実際すごくカッコイイのだ。

 しかし維持管理は大変だろうとな思っていたら、夕方に数人のおじちゃん、おばちゃんが来て建物外周に植えてある朝顔のツルを一本一本、うまく巻きつくように調整していたし、雑草なんかもこまめに抜いている姿を見かけた。どうもボランティアぽい人々であったが、どうなのだろう? こんな感じで維持されていけば、イイ感じで味が出てくるだろう。

近くにある旧県庁舎やレンガ造りの重厚な建物群に囲まれて、いっそうこの建物の軽やかさが強調されていた。


最後の日は雨、寺町から犀川沿いに雨中のぶらぶら、川沿いの公園も整備が行き届いており、ほんとに美しい。上の写真は犀川大橋の上から撮った1枚。 昼過ぎに帰路へ。


途中、敦賀で高速を降り、美浜原発へ。美しい海岸線の海水浴場の対岸に、それはあった。あの3つのサイロの中に原子炉がある。

原発が生み出す電気量は年間の総発電量の3割、世界でも第2位の原子発電国なのだそうだが、原発ってなんか暗いイメージしかなく、今回の新潟の地震でも柏崎刈羽原発が事故を起こし、またしても原発のイメージは悪くなった。しかし、日本には無くてはならない重要なエネルギー源なのだ。

「なんでここに?」「だったらどうする!」みたいなことになった時に、自分の答えをちゃんと持っておきたいと思い、今回美浜まで足を伸ばしたのだ。 ちったー勉強せんとね。









7月16日(月)

表紙の写真を住吉浜のヒトデから村野さんの西山記念会館にチェンジ。建物の平面は三角形をしており、このロボットの顔みたいな壁が3面ある。 三角の敷地だから三角形の平面と、とてもストレートだけど、外観は大魔人級のフォークボールだ。

昨日は台風一過、いい空が広がり面白い雲もぐんぐんと流れていたので、神戸方面にぶらぶら撮影に出かけた。しかし神戸に着くと陽射しは強く、海側は綺麗な青空なのに、山側は今にも雨が降り出しそうな重いグレーの空と、コンディションは思ったほど良くはなかった。

夕暮れまでぶらぶらして時間を潰し、今日の目的地へ。 今日の写真がそれ、これも村野さんの旧兵庫県立近代美術館、今は「兵庫県立美術館 原田の森ギャラリー」と名前が変わっている。

海沿いには安藤さんの新しい兵庫県立美術館があるが、イマイチ写欲はそそられず、写真撮るんだったらこっちでしょ、という感じだ。









7月15日(日)

昨日は、台風接近中の雨の中、近場の西宮市内をぶらぶらと撮影。3時間ぐらい歩いたらズボンや靴はビショビショ、何度も歩くコースなので、これと言ってめぼしいものは無いが、少しずつ、少しずつ街の風景は変わっていっている。

今日の写真は、かつて西宮球場があったところ。 さら地になり、しばらく経つがまだ工事は始まっていなかった。 まさに「夏草や 兵度もが 夢の後」って感じだ。

しかし、阪急西宮北口に建設中の高層マンションは最上階の億ションを含め、基礎工事中に完売したとのこと、と言うことは地上げ中か? まあ、高い高〜いマンションや商業施設があっという間にできあがるのは時間の問題だろう。









7月13日(金)

ちゃんとした梅雨だ。 昨日は大阪に夕方から届け物、一昨日は家で写真整理、今日も家でゴロゴロ、これだけ天気が悪いと諦めもつく。

今日の写真はチュンとペケ。 アスターがいなくなって僕らが公園に出ないので、猫達もなんか退屈そうだ。









7月10日(火)

オープンページの写真を住吉浜のヒトデにチェンジ。

今日も空は梅雨空、今年はなんか梅雨らしい梅雨だ。 家で写真整理、BGMは、今日もザ・ブルーハーツ、今の体調に合うみたいで快い。 

今日の写真は中山寺の鬼瓦。 









7月9日(月)

今日は家でアルバムとデジタルデータの調整。 デジタル化が広まり、お客さんからデジタルデータを求められることが多くなった。 撮影料金、プリント料金以外にデジタルデータ料を入れると、撮影代は高くなるのが当然、こんなことは小学生だってわかるはず。

しかし、これがなかなか高くならないのが現状だ。込みで、込みで、みたいなことになっており、もうデジタルデータは、撮影料の中に入っていて、サービスみたいな感があるのだ。 

デジタルデータは簡単に、ただでできると思ってる人が多いだろうが、カメラマンは陰で相当の時間とお金をかけているのです。

ましてや、そのデータからは簡単にプリントまでできる状況、お客さんのモラルを信じて渡しているが、カメラマンとしては納得がいってないのが本音である。 以前は焼き増しプリントの注文もケッコウあり、その分は当然利益も出ていた。 しかし今は焼き増しの注文なんてほとんどない状況だ。

仕事だから、買ってもらい渡した写真やデータは、一応のルールを守って頂ければ、どう使ってもらっても結構なのだが、やはりそれに見合う料金をカメラマンが請求したときのは、「込みで」なんてことのないようにお願いしたいものだ。

それともう一つ怒りを覚えるのが手形。このシステムってなんかおかしくないか?請求書出して支払いは手形でと言われ、140日後じゃなきゃお金にならない・・・いろいろと偉い人が考え出したシステムかも知らんが、普通に考えたら、絶対に不条理、銀行の思う壺じゃないか!あったまくる! 僕が支払いに「手形で」と言ったらみんなどんな顔するだろうか?おかしいよ、絶対おかしい!

昨日手形の通知が届き、今日デジタルのデータ調整にかかった時間が約8時間。 BGMにはザ・ブルーハーツ、なんかこ〜「おまえら、まともないい事言ってるな〜」と感動し、世の中に対しては沸沸と怒りを感じながらの作業だった。

 そして先ほどはオシム、お前そんなにインタビューがいやなら監督辞めろ! なんやその態度は!引き分けになった理由をちゃんと説明せんかい! あなたも見てたでしょ、って逆切れはないやろ!あったまきた! と、怒りを感じることが多い1日だった。 明日は楽しい1日でありますように・・・

今日の写真は曇天の魚崎浜の釣り人、そして、その向こうが六甲アイランドのビル群。









7月7日(土)

昨日、撮影から帰ると尾仲浩二さんの新しい写真集「ドラゴンフライ」が届いていた。ドラゴンフライとはトンボのことみたいだが、前回の写真集グラスホッパーもバッタと言うことで、タイトルは昆虫が続いた。

中身も前回のグラスホッパーと撮っているものは変わらない。 日本のひなびた、どこにでもある風景、キャプションがなければ、そこが北海道なのか沖縄なのか小豆島なのか津山なのか埼玉なのか、なんてことはゼンゼンわからない。日本はどこに行っても9割がた、こんな風景なのだ。

出版を1月ほど延ばして調整したカラーの色目は、オリジナルプリントの色を知っている者にはなんとも言いにくいが、まあなんとかいい線までは行っているようで、尾仲さん独特の赤黄色い色目のノスタルジアはこちらに伝わってくる。

すべて見終わって、う〜んとなる。 なんか、ぶらぶら写真とキャラがヒジョ〜にかぶるのだ。 まあ、尾仲さんは僕の師匠だし、かぶるのは当然のことなんだけどね。 頑張ってなんとか師匠のキャラを超えんといけんな〜

今日の写真は神戸の舞子、急斜面に建設中のマンション。こんな悪条件の立地には建築家はファイトが沸くんだろうな。









7月6日(金)

昨日は姫路へ住宅の撮影に行くが、なんともチュ〜ト半端な天気で撮れず延期。撮影した後の疲れは快いものだが、撮れずに仕事を残し撤退する疲れは、どんよりと心臓にくる。

帰りの姫路バイパスは、からっと青空が広がり 「後ろ(西)は曇ってるよなあ」とエストモさんに未練がましく話し掛けると「レーダーの雲の流れから言うと、昼からは晴れるんや」・・・昼から晴れてもな〜気合が入らんわ・・・

それから建築家のSさんの事務所に寄り、お茶をご馳走になりながら竣工写真や建築の事を色々話す。お互い頑張りましょうと別れ、その足で気分転換に「なでしこの湯」へ。 幾分気分よくなり帰宅。

そして今日、またしても曇天の東灘で、じりじりと太陽待ち。この物件はケツが決まっているので修正覚悟の撮影。「だから、レーダーの雲の流れから言うと・・・」とエストモさんにガミガミ言われながら、なんとか撮れ終えた。 しかし、ホント梅雨時は心臓が苦しい・・・

今日の写真は六甲アイランドで車の積み中の大きな貨物船。 船で天気のいいところへ、どっか行きて〜









7月4日(水)

悩ましい天気が続き、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり・・・うっとおし〜

昨日は午前中、東灘で2時間ぐらい待機、空模様の回復は無理とあきらめ、大阪の現場に車を走らせれば尼崎ぐらいで青空がのぞき、その後はクラクラするほどの青空と暑さ。

気合が入らないまま外部の撮影に突入、プチ熱中症みたいな感じになり、昼の外観を撮り終えるとクラッとなった。それでも昨日はエストモさんが撮影に同行してくれたので助かった。

昼ごはんを食べに入ったうどん屋のすみで、茶髪の痩せたオバちゃんを目撃、デカイどんぶりが2つ、一人で黙々と食べている。

一つのどんぶりには天丼が入っているみたいで、食べている量は普通の大食いの男だったら食べれそうだが、そのどんぶりの大きさとオバちゃんの痩せ方を比べたときに、これはホンマもんのフードファイターや!と確信、チラチラ見ていた。うどんの追加注文は玉単位で、ツ〜やな〜。

僕らは先に店を出たので、その後オバちゃんがどのくらい食べたかは解らないが、こういう体質の持ち主はホント大変だ。テレビで以前見たことがあるが、テレビの中では楽しそうに食べているが、普段の彼らの食事をリアルに見たら、楽しいなんていってられないのだ。

夕景撮影まで4時間、近くの図書館で時間をつぶし、気合を入れていざ本番。準備を整え絶好の夕景タイム、シャッターを押そうとしたその時、つえをついたオバーちゃんが登場、ゆっくり、ゆっくり建物の前を歩き出す。

しょうがないなと、エストモさんと見ていたら、建物の中はどで立ち止まり、プ〜ッと一発、僕らは顔を見合わせ、聞こえないように大笑い、気合が一気に抜けていった。

しかし、大阪のこの辺は、いつ来ても味のあるキャラが多いな〜

今日の写真は神戸東灘区、曇天の東神戸港。









7月1日(日)

7月、オープンページの写真を中山寺の子猫から、此花区の正蓮寺川にチェンジ。 

昨日は大阪で昼過ぎまで事務所ビルの撮影。 その後一旦家に帰り、電車で西九条の方にアルバムの納品。 その時、工務店のM社長に他の建築カメラマンが作成したアルバムじゃなくて、本のような恰好になった竣工ブックを見せてもらった。

なかなかいい感じで、デジタルの力は色々な所で発揮されているなと思う一方、今までカメラマン達が苦労してきたプリントの質と言う点では、これでええんか? という気にさせられた。しかしこれも時代の流れ、俺の方がプリントが綺麗だ〜と言っても、それほど影響は無いみたいだ。

 デジタルの技術は上がり、誰でも簡単に綺麗な写真が撮れる時代が来て、カメラマンは撮影よりコンピューター加工の方に多く時間をとられていると聞いた。

撮影技術で素人と差があまりつかなくなってきたので、今度はコンピューターの加工技術で素人と差をつけようとしているんだろうけど、高性能なカメラ、能力の高いコンピューターと、機械メーカーの思う壺、こうなると先は大体見えてくる。

だから困難でも、完全なるオリジナルを目指したい。それができれば、デジタルだろうがフイルムだろうが、技巧がドーのコーのなんて、そんなものは一切関係なくなってくるはずだ。しかし言うのは簡単だが、一生かけてもやれるか、どうかの難しい仕事だけど。 

今日の写真は表紙の写真の正蓮寺川に架かる森巣橋の横にある鴉宮。